これまで:アーツ前橋研究紀要(平成29年度)とラーニングのページ

アーツ前橋退職後のタイミングで発行&公開された情報で、これまでのまとめになっているページです。


■アーツ前橋研究紀要(平成29年度)

学校連携事業のうち、アーティスト・イン・スクールについて実践報告的に書きました。本当は別の事業について書きたかったのですが、それはまたこのブログに簡単にに書こうかなと思います。

退職後の2018年度からはフリーの立場でコーディネートで入ります。この事業も事前の調整などなかなか一筋縄では行きませんが、子どもたちや先生方、そしてアーティストの出会いがなければ起こらないかけがえのない「あ、いい時間だな」と思う瞬間が必ずあり、そこに立ち会えるのは嬉しいものです。


■アーツ前橋公式サイトのラーニングのページ

この4月に公開されるまでアーツ前橋の教育普及(ラーニング)の事業や活動を伝えるページはありませんでした。通常の美術館のサイトは大体展覧会と教育普及があるのが当たり前です。ですが、アーツ前橋では開館の2013年以来展覧会と地域アートプロジェクトとサポーター関係は当初からあったのですが、なぜか教育普及はイベントとして展覧会等様々な事業と混在してアップされていました(教育普及事業自体は私の前任の方も含め開館前からも行なっていました)。そういうわけで、私の中ではようやくここまできたのか、という思いです。他人からすればどうでも良さそうなことだとは思うのですが、体系的に見せることでサイトを見にくるような関心のある方へ、この美術館がどのような思いで存在し事業を展開しているのか、そうしたメッセージが少しでも伝わりやすくなるのではないかと思います。

一方で、2018年現在のワークショップ、鑑賞ツアー、公演事業、トークイベント、スクールプログラムという便宜的にふった分類は、オーソドックスで真新しいものではありませんし、正直現時点での限界を感じました。なので、今後こうした分類が変化して行くことを楽しみにしていますし、私自身の活動の中でこうした分類の壁を取っ払ったり独自のジャンル(?)が生み出せたらなあと考えています。教育普及が定着したり成果が見えるのは10年かかると鹿児島時代の上司に言われていて、同じ事業を継続していくことは大切ですが、教育普及というのは人ありきの事業で生き物でもあり、その時々の地域社会に発信するメッセージでもあると考えていますので、変化していくのが当たり前だと肝に命じています。

ちなみにいわゆる教育普及事業を「ラーニング」と呼称したのも、このページが公開されたタイミングです。私個人としてはカタカナにすると、真新しさを強調したり、意味を曖昧にしたりする感じがして好みでないので別の名前にしたかったのです。しかし、なかなか日本語でピンとくるものがなく、現時点で美術館業界でない人が見ても意味不明にならない程度に、そして意味的に一番近いものがこれだったという・・・もちろん館内で他のスタッフからも意見をもらって決定したのですが、これも自分自身の課題の一つです。名は体を表す、と言いますし。